コンクリート研磨機メーカーのビジネスコンサルタントとして
始まりは1通のDMから、毎日多くのDMが来る中でふと目に留まったのが、XINGYIという研磨機などの建設機械を製造している中国の会社からのDM、少し可笑しな日本語のところもあったけれど、これが即削除とならなかったのは問い合わせ先に日本人の名前があり、連絡先が日本の携帯電話番号だったから。
お問い合わせ:
Ryosuke Wakabayashi 様 (+81 090-8060-6429)
すぐにお問い合わせの「Ryosuke Wakabayashi 」さんに電話した。聞こえてきた言葉のイントネーションに….最初は、ん?あれ日本語の上手な中国の人なのかと思ったが、紛れもなく日本人の「若林亮輔」さんで、日本の中国地方の方だった笑。

中国の研磨機に興味があったし、担当者が日本人だったのですぐ電話したんですよね。



そう、中国がどれだけ進んでいるのか、新鮮な情報が聞きたくてね。



コロナ前まで毎年行っていたWorld of Concrete (WOC)会場で見た中国の人たち、食い入るような目で見ていたから



いつか彼らが・・・って思っていたし



そうなんですね



コンクリート床の研磨仕上げを推し進める我々にとっても、有利な情報や知識が得られるなら聞きたかったんだ。
XINGYIのビジネスコンサルタントとして動いている若林さんのアテンドで、すぐにXINGYI訪問の手配が進み、我々は2024年9月に中国へ。


この頃は中国渡航にはビザが必要で、面倒な手続きも若林さんの丁寧なサポートがあり、スピーディーに短期間でビザを取得でき無事入国。※現在日本は中国に30日以内の滞在ならばビザ免除措置対象国に入っている。
北京時間2024年11月30日0時から2025年12月31日24時まで、ブルガリア、ルーマニア、クロアチア、モンテネグロ、北マケドニア、マルタ、エストニア、ラトビア、日本の一般旅券を所持し、商業・貿易、観光、親族訪問、交流・訪問、トランジットを目的とする、中国に30日以内に滞在する人員に対し、入国ビザを免除します。上記ビザ免除条件を満たさない人員は、引き続き入国前にビザを取得する必要があります。中国駐日本大使館問い合わせ電話:03-6450-2196 メールアドレス:tokyo@csm.mfa.gov.cn



中国が日本人の短期滞在のビザ免除措置を再開したことを受けて、年末に日本側も中国人富裕層向けにビザの発行要件を大幅に緩和するとかで



大炎上した?



そのようです



ホント、近くて遠い国だ
コンクリート研磨工具のブランド「研磨魂」を展開
若林さんは広島県福山市に拠点を置く「有限会社わかばやし装飾」の2代目。本業は店舗・住宅・工場などの床下地・研磨仕上げ、家具・什器製造、といった事業を展開し、床下地・研磨仕上げのプロとして、ミリ単位のこだわりを持って快適で美しい空間に仕上げている。


若林:建築物はそれぞれの工程が足されて100%になる。だから前工程が悪かったら僕らが足す、100%にしたいから。前工程がどうであろうと責任のなすり合いはしない、僕らの知識と僕らの経験と僕らの道具があれば修復できる。



土間コンクリートでも現場あるあるで、悪いところを隠して仕上げても、最初の悪いところをそのままにすれば最後までひびく。



そうなんですね



床仕上げを決めるのは下地、だからミリ単位のこだわりを持って仕上げるには下地の精度を上げなくてはいけない



下地って重要なんですね



メイクの仕上がりを決めるのも化粧下地ですから、よく分かります笑
若林:問題は下地にある、だから床下地の精度を上げることへのこだわりからコンクリートの研究へと進み、さらには床下地材料から床仕上げ施工へと独学で研究を続けていると、日本には床下地材料からの見識を持った専門家が、仕上げ材料メーカーにも施工業者にも全くいないことに気付いた。



問題、問題って、ずっと問題のまま終わらせないやつらが多いけど….



若林さんの探求心はすごい
若林:日本に専門家がいないなら、海外へ飛び出すしかない。自ら海外のセメントメーカー、床研磨機材メーカー、ダイヤモンド工具メーカーを訪ね、自己研鑚を重ね、その学びを集約したのが「研磨魂」ブランド。僕が全身全霊でつくり上げた研磨工具類だ。





日本にはコンクリート研磨の専門家がいなかったけど、今は「若林亮輔」という専門家がいるね。




若林:研磨で一番最初に勉強しなきゃいけないことは、セメント、コンクリートなどの無機材料の分子構造を理解してダイヤ工具・研磨機を知ることなんだ。けれども、まだ今の日本では、これらの勉強をしていない人たちが研磨工具を販売しているんだから、現場の声に対応できるわけがない。
広島県福山市を拠点とする「わかばやし装飾」



研磨魂を推し進める若林さんからもっと詳しくお話を聞きたくて、福山にある若林さんの会社「有限会社わかばやし装飾」を訪問しました!





会社が丸ごと研究室のようです笑















探求心、その熱量がマジですごい



国内外で床下地施工の技術講習も開催していますしね!
若林さんの研磨魂に関しては、詳しくはこちらへhttps://monolith-c.co.jp/2025/01/21/hiroshima_polishing/
製造から流通までビジネスの確立



若林さんがさらにすごいのは、自分で研究開発した工具・消耗品を、製造してくれるメーカーから流通まで、自分の足で開拓しているところなんだ。



それすごいですよね!



モノリスの仲松部長が言ってましたけど、



研磨の機械工具や消耗品を使って施工したときに生じた疑問に対して、営業マンに聞いても何も返ってこないって



商品を扱っているのが、ど素人のモノ売りしかいないからね



説明もメンテナンスも不十分なのに、輸入品だからって値段が高い!



若林さんのブランド「研磨魂」で扱う工具・消耗品は、中国など海外で製造するので、大幅なコストダウンが見込めるようです。



うちで使っているDURATIQの消耗品類だって、Made in Chinaだよ



ならば研磨魂は同等の品質以上ですね、若林さん監修ですから



そう、さらに中国から直接入ってくれば納期短縮できる、これは大きいよ



中国からの輸入においては、わかばやし装飾の拠点がある福山市は、福山港を有するという地の利があります。



現在のところ、福山港には中国との間に定期航路が週6便



若林さんが、順調にいけば最短3日で福山港に着くって言ってたけど、なるほどね



研磨工事で消耗品が届くのに大幅な遅れが出て、おまけに欲しい番手が無く代用品で消耗激しすぎて、請けた工事が大赤字になったという業者さんがいましたけど



それは我々にとっても他人事ではないから、若林さんに救世主となってもらいたい。



若林さんはとにかく何事にも熱心、輸入にあたり通関手続きなども自力で学習されてました。
家業の内装工事業を引き継ぐまで



若林さんは、わかばやし装飾の2代目ですが、本格的に事業を引き継ぐことになったのは2012年末からで、32歳のときです。



そうなんだ



地元の福山大学を卒業後、航空自衛隊に入隊されたという経歴の持ち主で



どおりで、いい体してるわけだ



そこ笑



パイロットになりたくて入隊したそうですが



そうなんだ



7年ほど航空自衛隊に勤務されたあと、羽田空港などで航空保安検査の責任者をされたりして実家に戻られた。



でも、小学生のころからお父様の手伝いをして、若林少年は現場に出入りしていたようですから、古巣に戻った?笑
若林:小学校5年生のとき小遣い稼ぎで初めて結婚式場の床を削ったときから、すぐ近くで父を見てきた。最善の結果を出すために父がどんな工具を使うのか、父がどんな仕事をするのか、職人さんたちに交じって現場にも行ったが、今でも父が一番の師匠だ。
「広島を代表する企業100選」に選ばれました!
株式会社IOBI様より地域を代表する企業100選の中の広島エリアにて私たち「わかばやし装飾」が選出されました。その地域で雇用創出をしているか、地域住民に愛されているかなど厳正に審査し各エリアで100社だけが選ばれるブランド認証です。この名誉ある証を頂けたことを誇りに、これからも社員一丸となって精進してまいります。




2025年次世代材料「Evolith」を展開
コンクリート・セメント産業が目指す脱炭素社会に適応していくために、次世代材料「EvoLith(Mineral Silicate)」の展開を予定。


Evolithは環境にやさしい性質を持つ物質シリケートをベースに、速乾性があり、無収縮、多用途というプロフェッショナルグレードのセルフレベリング製品。産業用床だけではなく装飾用の床にも使用でき、床上の交通量への耐性、化学品への耐性など産業用基準を満たすよう設計されている。
EvoLith概要説明








若林:EvoLith400sのテラゾーサンプル👇次世代材料による異次元のテラゾー仕上げだ!


福山港と鞆の浦を散歩
福山港は広島県東部に位置し、古くは鞆地区において貿易船の寄泊所や潮待所として栄え、江戸時代の福山城築城以降は城下町の経済文化の進展に重要な役割を果たしてきましたが、昭和36年の日本鋼管の誘致決定を契機に、昭和38年の重要港湾指定、昭和39年には、備後工業整備地域特別地域の指定を受け臨海工業用地の造成及び公共ふ頭の整備により工業を中心とする広島県備後地域の産業の中心として発展してきました。―国土交通省 中国地方整備局 広島港湾・空港整備事務所―
平成9年度には外貿コンテナ貨物を取り扱う岸壁(-10m)2バースの位置付けを主な変更とした港湾計画の改訂を行い、平成17年および平成23年にそれぞれ1バースずつ供用開始しています。
また、平成21年には埋没した航路(水深16m)の機能回復に伴う、本航路の浚渫を完了し、更には近年の船舶大型化に伴い、資源の安定的かつ安価な供給のために平成23年5月に国際バルク戦略港湾に選定されました。―国土交通省 中国地方整備局 広島港湾・空港整備事務所―



わかばやし装飾のある神辺から福山港までは車で30分ぐらい、その真ん中辺りにJR福山駅



福山駅から14kmほどのところに「鞆の浦」があり、ここは日本で最初の国立公園に指定された瀬戸内海の景勝地の一つです。


瀬戸内海の中央に位置する鞆の浦は、東西から潮が流れ込んで留まり、そして引いていく特異な立地にあることから、多くの人々がこの地で潮を待った歴史を持ち、「潮待ち」の港としてその名を日本中に轟かせた。現代とは違い、潮流を利用して航海していた時代、流通や移動において潮の流れは何より重要で、日本国内にある多くの港のなかでも、鞆の浦は「潮待ち」として最も恵まれ、多くの文化、学問、技術、物資、情報が集まった。―日本遺産 ポータルサイト―
常夜燈の前には物資を積み上げる「荷揚げ場」がある。「荷揚げ場」は、いまもむかしも遠来や地元の人々が出会い憩う格好の交流広場だ。荷揚げした物資を保管していた白壁の大きな蔵が面するその広場から、海を背にして路地に向くと、鞆の浦きっての豪商の屋敷や酒蔵があり、サイコロ目のナマコ壁や古い船板を使った壁など、洒落た意匠を随所に見ることができる。迷路のような細い路地をさらに進むと、波打つように流麗なリズムを刻む家々の屋根に目を奪われる。―日本遺産 ポータルサイト―



行って見て欲しい鞆の浦!
古い左官仕事も見られる、[5] [4]….サイコロ目のナマコ壁が面白い!
サイコロ目を探しながらの散策もあり^^

